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男女間のギャップを埋める?「身体に無頓着な夫」と薄毛恐怖症の関係

「なぜ、うちの夫(父親)はあんなにも、自分の身体に無頓着でいられるのか」と嘆く女性たちが決して少なくないことをご存知だろうか。新刊『よかれと思ってやったのに』(晶文社)が話題の清田隆之氏(恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表)によると、例えば、こんな声が寄せられているという。

■体調が悪いと大げさにわめくが病院に行きたがらない。
■夫も息子もうがいや手洗いの習慣がない。いくら言っても身に着けようとしない。
■口臭や体臭に対するケアが甘すぎる。爪の汚れや顔のべたつきなどにも無頓着すぎる。
■飲酒や喫煙、寝不足、偏食など、見ていると健康が心配になる。

「もちろん、男性もさまざまなはずで、これらの事例に当てはまらない人も多数いるとは思います。ただ、女性たちからこういった声をよく聞くことは事実です」

女性たちの目に映る「身体のことをあまり考えていない男たち」の特徴をまとめると、「健康に無頓着で、清潔感に欠け、肉体の老化を直視しない。継続的なメンテナンスよりも“リセット”あるいは“一発解決”的な対処を好む」といった男性像が浮かび上がってくると、清田氏は指摘する。

「誰しも不健康にしていれば病気になるし、年齢を重ねれば肉体的機能は衰えるはずなのに、男性のほうが総じて身体に対する意識が低いとすれば、そこにはおそらく社会的性差-ジェンダーが関与していると考えられます」

身だしなみや匂い、衛生面、清潔感、ダイエットに関して、男性にかかる圧力は押しなべて、女性よりも弱い。その結果、男性には自分の身体の状態を観察する力や継続的にメンテナンスをするという発想、そのために知識やスキルなどが育ちづらいのではないかというのである。

「ただし、男性たちは全身くまなく意識が低いわけでなく、『毛髪』に対しては非常に繊細な感覚を持っています。私の知る限り、早ければ中学生ぐらいからハゲることに怯(おび)えはじめ、育毛シャンプーや頭皮ケアなどの情報収集や情報交換も熱心に行っています」

「『帽子は頭皮が蒸れるので長時間かぶらない』『海水や紫外線は毛髪に悪い影響与えるような気がするのでできるだけ避ける』『毛根には意識的に栄養を与えるよう心掛ける』などのマイ・ルールを決め、根気強く実践している男性も珍しくありません。毛髪や頭皮に対する感覚だけが妙に研ぎ澄まされているのです」

この感覚や想像力を全身に広げ、さらには他者の身体に対して広げてみることが、男女間の身体感覚のギャップを埋めるのに役立つ可能性があると清田氏は提案する。

かつてあったものがなくなり、できたことができなくなっていく-。ハゲることへの恐怖や悲しみは、単なる毛髪や頭皮の問題を超えて、「老い」を受け入れ、どう付き合っていくかを考える上でも重要な意味を持つ。

■島影真奈美(しまかげ・まなみ) ライター/老年学研究者。1973年宮城県生まれ。シニアカルチャー、ビジネス、マネーなどの分野を中心に取材・執筆を行う傍ら、桜美林大学大学院老年学研究科に在籍。「ホテル業界の高齢者雇用」をテーマに論文執筆を進めている。

※ ZAKZAK 2019.9.12記事より転載 https://www.zakzak.co.jp/eco/news/190912/ecn1909120007-n1.html

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