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真実を知れば「AGA」は怖くない! Dクリニック東京 小林院長に聞く!薄毛を招くNG生活習慣

AGA(男性型脱毛症)は「進行する脱毛症」と呼ばれ、そのままにしておくと硬毛の軟毛化、脱毛量の増加により、頭髪の量が全体的に減少していきます。現在、日本全国で1260万人とも言われる方々が悩まされており、その数は年々増え続けています。AGA専門外来を中心に、20年間で220万人もの治療実績を持つ「Dクリニック東京」の小林一広院長に、薄毛や抜け毛、育毛に対する正しい考え方についてお話をうかがいました。

薄毛に対する「イメージ」と「事実」の違い

――脱毛、薄毛に対する一般的な認識と医学的な事実はどこが違いますか

脱毛という言葉だと、抜けてそのままなくなるというイメージがあるかもしれませんが、本当はなくなってはいません。髪として育つ力がなくなっていくのがAGAなのです。髪の毛1本1本には平均6年の寿命があり、1か月に約1センチ伸び続けたものが抜けて、また新しい髪が生えることの繰り返しです。これをヘアサイクルと呼んでいますが、通常は5~6年間続く成長期が、AGAの人はこのサイクルが短くなるため、髪の毛が十分に成長しません。成長期に太く長く育つはずの髪が、細く短くなってしまうのです。育つ力がなくなり、髪と呼べるほどの長さや太さになるまで成長しないので、地肌が透けて見えてきてしまうのです。

AGAが発症するメカニズム

――AGAが発症するメカニズムは何でしょうか

AGAは男性ホルモンの「テストステロン」が、「5αリダクターゼ」という変換酵素の働きで、「ジヒドロテストステロン」というホルモンに変換され、頭皮で髪を作る活動を邪魔することで発症します。であれば「テストステロン」を減らせばAGAが防げるのかと言えば決してそうではありません。そもそも「テストステロン」は男らしさを維持する大事なホルモンなので、それでは〝髪のために男を捨ててもいいのか〟という話になってしまいます。現在我が国で承認されている内服する治療薬は、「テストステロン」を抑えるのではなく、変換酵素の活性を抑えることにより「ジヒドロテストステロン」の産生を抑える事で有効となっている物なのです。

AGAの治療ってどんなもの?いつからはじめたらいい?

――症状がどの位まで進行するとAGAの治療が必要と判断されるのでしょうか

判断する医学的な定義はありません。髪が薄い、薄くないは最終的に本人が判断することなのです。ですから薄毛に関する定義もありません。本人が困っているか、気になっているかはご自身の意識次第なのです。ただ、AGAは遺伝の負因が強いと言われているので、親族の状況を鑑みて「今のうちから

手を打っておきたい」、という患者さんはいらっしゃいますね。

――治療はどのように行うのでしょうか

〝発毛した〟という結果についての医学的な定義はありませんから、ゴールも当人の気持ち次第となります。「どこまで増えれば満足か」という、患者さんが目指す所、いわゆる「自己ベスト」を聞くところから始めます。その後は外用薬(塗り薬)の「ミノキシジル」と内服薬の「フィナステリド」「デュタステリド」などの薬を使って反応を見ます。もともと髪は1ヵ月に1センチしか伸びませんから、半年は続けていただかないと治療効果の評価は出来ないと思ってください。

――率直な話、効果はありますか

我々の治療では1年くらいで「自己ベスト」は出せるようになります。最初に確認する「自己ベスト」が世界記録を目指すのか、町内会記録でいいのかは人によって目指すところが違いますので、満足感にはどうしても個人差は出てしまうのです。その次に大事な事は、その「自己ベスト」を維持するためのトレーニング(=加療)の継続です。スポーツの記録でも、一回自己ベストを出した後、トレーニングを止めてしまったその後のタイムは落ちますよね。それと同じことなのです。

――AGAを和訳すれば「男性型脱毛症」ですが、女性の場合はどうでしょう

昔から「髪は女性の命」と言われているように、女性の方が、年を取ってからの深刻度は強いと思います。女性の場合、薄毛が進行する1つのポイントは閉経です。かなり髪質が変わるケースも珍しくありません。閉経で女性ホルモンが減った後に、元々ある微量の男性ホルモンが悪さをし始める場合があります。AGAと同じで、男性ホルモンの影響を受けやすい部分が生えにくくなったりします。転ばぬ先の杖として「ミノキシジル」を気になる部分に使うのが有効です。

ズバリ、頭髪に悪影響を与える生活習慣は

――ズバリ、頭髪に悪影響を与える生活習慣は何でしょう

お陰様で私達は20年間で多くの症例実績を有することができ、その中には一卵性双生児など様々な患者さまがいらっしゃいます。その症例を高血圧、糖尿病などの基礎疾患の有無や、睡眠時間や喫煙、飲酒など生活習慣の違い等で統計解析した結果、BMI、いわゆる肥満が薄毛に関係することがわかってきました。とはいえ太っている人の頭髪はみんな薄くなる、ということではありませんが、まずは太らない、正しい食生活や適度な運動を心がけるということは大事ですね。

またAGAとの因果関係があるものは加齢及び家族歴、つまり遺伝であることでは明らかです。もちろん、これらが及ぼす影響も大きいのですが、紫外線などは髪が生える畑である頭皮に悪影響を与えるということでは薄毛の原因となります。

つまり唯一これだけを気を付ければ良い、というものはないのです。

――紫外線と頭皮の関係についてもう少し教えて下さい

加齢につれてシミやシワが増えるのは、紫外線を長年浴びていたことで皮膚の老化が進行するからです。有害な紫外線をできるだけ皮膚の中に入れさせない事が大事です。女性は習慣的に日々のお化粧等で日焼け止めを塗っていますが、男性は普段そういうのは使わないですよね。年を取ってシミだらけになる人は、おばあちゃんより、おじいちゃんの方が圧倒的に多いのもそのためです。頭皮も皮膚ですから、長時間紫外線が当たっていいことは一つもありません。1日や2日、紫外線を浴びたくらいで影響が出ることはないですが、浴び続けることによって、将来的には頭皮トラブルを起こすことになります。

――頭皮トラブルを防ぐにはどうしたらいいですか

男性が日傘をさすのも悪くないと思いますが、せめて帽子くらいは被りましょう。帽子を被ると蒸れたり締め付けられたりするからAGAが進行する、という人が必ずいらっしゃいますが、それが本当だとするとプロ野球選手の頭はみんなサザエさんに出てくる波平さんみたいになっているはずですよね(笑)。

つまり紫外線を直接受ける事のデメリットは、帽子をかぶることによる頭皮の蒸れや締め付けの不快感とは、比べものにならないほど大きいのです。

髪の健康にとって大事なのは…

――頭皮をいい環境に保つにはどうしたらいいでしょうか

よく言われる、頭皮が硬いから血の巡りが悪くなりAGAが進行するという説に医学的なエビデンスはありません。本当に血が通っていなかったら、皮膚はとっくに死んでいますよ。ただ、頭皮は「髪を育てる母なる大地」ですから、いい状態にしていないと、しっかりとした髪は生えてきません。シャンプーで頭皮環境を整えることが、発毛を促す準備段階として大事になってきます。皆さん、ボディソープは肌質に合わせて選んでいますよね。なぜシャンプーは肌質ではなく、髪質に合わせて選ぶのでしょう。同じ皮膚を洗うものなのですから、是非とも頭皮に合わせて選んで欲しいですね。また髪が濡れたままで寝ると、寝具等に雑菌が増えるので頭皮トラブルを起こす危険性が高まります。

――最後に、髪の健康にとって大事なことは

まずは、心身共に健康であることが第一なのですと口にしています。患者さんには「寝たきりのフサフサと、ピンピンのツルツルならどちらがいいでしょうか?」と尋ねます。皆さん「フサフサでピンピンにしてくれ!」と返されるのですが、であればまずは心身共に健康で、その上で髪もあればよりハッピーになれるである、と考えて欲しいのです。血液検査の結果で重篤な肝機能障害が存在して、「髪のことなど気にしている場合じゃないでしょう」という状態の患者さんもたまにいらっしゃいます。心身共に健康であるために、何が必要か、何をするべきかを考える。その先には必ず、髪の健康も絶対にあります。髪の健康は、色々な事を複合的にからめて考えないといけません。ここさえ押さえておけば何とか明日のテストに通る、という一夜漬け的なものはないのです。マスメディアには、日々の予習復習をきちんと続けることが最終的に第一志望合格につながる、ということをキチンと啓蒙してほしいですね。

 

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